「NICHIAではたらく」を知るマガジン

2025.05.01
【高校生向け】世界に貢献しながら、自分も成長できる場所

第二部門
LD事業本部 LD製造部S.O.
2022年入社
※所属は2025年2月28日時点
文系からも就職できるNICHIAの製造職
まずは、現在のお仕事について教えてください。
私はLD(半導体レーザー)を製造する部署で働いています。LDとは、レーザー光を発生させる半導体のことで、プロジェクターや、光ファイバー、車のヘッドライトなど、私たちの身の回りでも広く使われています。
NICHIAでは、LDを使ったさまざまな製品を造っており、私は「CANパッケージ」と呼ばれる、LDチップを保護して性能を維持するパッケージの製造を担当しています。この製造過程の中でも担当が細分化されており、私は、CANパッケージ内部の土台にLDチップを貼り付ける「ダイボンド」という工程を受け持っています。
担当が細かく分かれているのですね。1日の流れとしてはどのような感じでしょうか?
日によって違いますが、まずは出勤したら朝礼をして、それから装置の試運転や点検を行います。それに合格したら、部品をセットし、製造を開始します。
装置が動いている間は、翌日に製造する製品の下準備を進めます。そしてダイボンドが完了したら検査機にかけ、次の工程の人へ渡します。1日におよそ1万個の部品を扱い、複数の作業を同時に進めるため、勤務時間はあっという間に過ぎていきますね。
ちなみにS.O.さんは高校でもLDなどの工学を勉強していたのですか?
いえいえ! 商業系の高校に通っていたので、当時は会計やマクロ経済学を学んでいました。そのため、LDに関する勉強を始めたのは入社してからです。「世界で活躍する企業で働きたい」という気持ちで入社したものの、LDがどんな製品なのか実はよく分かっていませんでした。
努力で信頼を得る、製造業のやりがい
入社してから勉強されたんですね。学生時代と全く違うことを学ぶのは大変ではありませんでしたか?
そうですね。新人研修では、製品の仕組みなどを映像で学ぶ機会もありましたが、すぐに理解するのは難しかったです。
配属が決まってからは、先輩たちの作業を見学して知識を身に付けていきました。ただ、見ているだけでは知識が身につ付かないと思い、製品に関することや、今行っている作業の意味などを、自分からどんどん先輩に質問していましたね。空き時間には、機械のマニュアルを何度も読み返して理解を深めていきました。
そうやって努力を続けるうちに、少しずつできることが増えていって、今では機械の操作を任せてもらえるようになりました。先輩が休暇で不在のときにも「安心して任せられる」と言ってもらえたときは嬉しかったですね。
とても意欲的にトライされたのですね。
私自身、負けず嫌いで、目標を達成していくのが好きなんです。
機械を触るにしても、正しいスキルや知識が必要ですし、操作を誤ると何千個もの部品が無駄になってしまうこともあります。だからこそ、機械は簡単には触らせてもらえません。そんな中で自分の努力が報われて、任されることが増えると「成長できている!」とやりがいを感じますね。
工程異動で見えた、高い品質の理由
S.O.さんはこの工程を担当して長いのですか?
今の工程にきて、ちょうど1年くらいです。以前は「後工程」と呼ばれる、プロジェクターの部品を造る、より製品の完成形に近いところで働いていました。
同じ工程にいて一つの仕事を極めることもできますが、私はいろんなスキルを伸ばしたいと思ったので、毎年異動を希望しています。
同じLD製造でも、工程が変わればやることも変わるのでしょうか?
機械の触り方も、取り扱う部品も全く違います。担当する工程が変われば、1から勉強し直す、という感覚が近いかもしれません。
私はいろんな工程を経験できて本当に良かったと思っています。というのも、以前いた工程では、前の工程から届いた部品を見ても、それがどのような過程を経て私たちのもとに届いているのか、全く想像ができていなかったんです。
でも、今「前工程」を経験してみて、私がかつていた工程に部品が届くまでに当時は見えていなかった多くの手間や工夫が凝らされていることに気づきました。
LD製造ってすごく繊細なんです。例えば、私のいる工程では、LDチップが土台にしっかり貼り付いている必要があり、ほんの数ミリでもズレていたら製品として使えなくなってしまいます。不良品を出さないための品質検査の数も多く、品質を維持するためのいくつもの難関をくぐり抜けたものだけが、無事に製品になっているのだと実感しました。
それだけ緻密に造られているのですね。入社してから驚いたことなどはありますか?
たくさんありますね。例えば、LDは塵や静電気に弱いので、静電気対策や厳重な空調管理など、製造環境の整備を徹底していることには驚きました。世界に通用するものつくりにはここまで求められるのかと。
また、工場での勤務は毎日同じことの繰り返しだと思われるかもしれないですが、実際は全く違いました。私が今造っているCANパッケージ一つを取っても、種類が違えば使う装置も変わります。一気に大量の部品を扱える装置もあれば、少量ずつしか扱えない装置もあります。日々使う装置が違うため、今でも新たな学びや発見があり、毎日飽きることがありません。
もう一つ驚いたのが「NPS(Nichia Production System)」という業務改善の仕組みです。例えば、なんとなく置かれている段ボールを片付けるだけで、作業効率がぐっと上がることがあります。NPSでは、そういった気づきを仕組み化し、改善に反映していきます。
このような作業改善は、日々の業務に埋もれて見過ごされがちですが、小さな違和感やストレスになることをそのままにせず、作業をしやすい環境を常にアップデートしているところに、現場力の高さを感じました。
仕事も遊びも、全力で楽しめる職場
仕事以外には今はどのように過ごしていますか?
旅行が趣味で、毎月1回は必ず旅行に出かけています。最近は金沢や北海道、韓国に行きました! 私は土日が休みなので、金曜日や月曜日に有給をつなげて遠方に行っています。思いっきりリフレッシュできるので、仕事とメリハリをつけやすいですね。
入社したばかりのころは、有給を取るのを遠慮していたのですが、上司に「申し訳なさそうにしなくても、休みたいときに休んでええんよ」と言ってもらえたのが、とても印象に残っています。
また、残業もないので、日勤のときは16時に仕事が終わります。その後、友達と食事に行くなど、充実した自分の時間を過ごしています。もともと、入社した理由の一つが「仕事を頑張りながら、プライベートも充実させたい」だったので、まさにその夢を実現できました!
素敵です! 最後に、今後の目標を聞かせてください。
30歳くらいまでには、LD製造のすべての工程を経験してみたいと思っています。今いる部署だけではなく、他部署にも異動して製造の知識を得たいです。私が尊敬している上司は、LDについてとても詳しくて、どんなことを聞いてもすぐに分かりやすく答えてくれるんです。私も将来は、そんなふうに周りから頼られる存在になりたいです。